現代社会のお金の大まかな流れを概説し、現代に生きる人が取るべき理屈上効率の良いポジションが何かを考えます。
社会は会社の集合体
現代社会は、会社の集合体です。すなわち会社のお金の流れが、そのまま、現代社会のお金の大まかな流れとなります。会社とは何か?という記事において、会社はお金を収集する組織であることを説明しました。会社は、集団で新しい価値を作り出し、その価値を社会に還元する。その際に、お金を消費者から集める仕組みになっています。では、会社が集めた現金は、どこに向かって流れるでしょうか?まずは、価値を作るために必要となる経費を支払い、従業員の給料を支払います。それ以外のお金は、会社のお金として現金を増やします。増やした現金は、会社の所有者のものです。すなわち、会社の所有者にお金が集まるように、この世の中は出来ています。もう少し嫌な言い方をすると、従業員には、なるべく安い給料を支払って、労働力を買いたたき、残った現金を会社の所有者で山分けしています。例をみてみましょう。リンク(https://irbank.net/E04425/results)は、IRバンクというサイトのKDDIの決算の資料です。大きな項目のキャッシュ・フローの推移の中の現金等とうい項目を見てみると2008年には、755億円だった現金が、2024年には、8872億円にまで膨らんでいます。このように、財務状況と経営がうまくいっている会社では、年々、保有している現金が増加していきます。一方で、経営がうまくいっていない会社は、現金を増やすことは出来ません。
会社の所有者になるには
では、会社の所有者になるためには、どうすればいいでしょうか?株式会社の場合は、いたって簡単で、証券口座を開設して、その会社の株式を購入するだけです。この記事で書いたのですが、令和3年度の国税庁の調査による日本に存在する会社の中で、株式会社の割合は、91.2%である報告されています。そのため、かなり多くの会社では、株式を取得して、会社の所有者になることが出来ます。言い換えれば、株式は会社を所有している権利書です。この権利書は、株式市場で簡単に売買できます。その他の会社は、設立時に出資した人となるので、後からそのような会社の所有者になるためには、その会社をそのまま買い取るみたいな大変なことをしないといけなくなります。
株式会社の所有者に支払われるお金
株式会社が収集したお金は、会社の所有者のものです。もちろん、会社が収集したお金を全て所有者に渡してしまうと、会社の経営自体が揺らいでしまうので、会社の経営がおかしくならないように所有者に、取得した現金の一部を支払うという制度があります。このお金を支払う制度の名前を、「配当」と呼びます。再びKDDIの決算の情報に戻ってみましょう。大きい項目の「会社業績」の中の「営業利益」を見て下さい。これが会社の稼いだお金です。2024年の営業利益は、1兆1100億億円です。次に、大きい項目の「配当推移」の中の「配当金の支払い額」を見て下さい。2024年の配当金の支払い額は、2975億7500万円となっています。すなわち、稼いだお金の27%を、所有者に支払っているのです。株式をもっていれば、この会社が稼いだお金を受け取ることが可能です。このデータを見れば、会社の所有者になっておくことの重要性が分かると思います。
まとめ
会社は、現金を収集する組織です。また、会社が収集した現金は、会社の所有者に還元されます。株式会社の場合は、会社の所有者は、株主です。株主になれば、会社の収集した現金を受け取ることが可能です。この話が記事を読んでいる人の参考になればうれしいです。本サイトでは、他にもお金に関する記事を書いているので、そちらも参考にしてください。



コメント