パートナーや家族のメンタルが病んでしまったら

引きこもり?そんな時、家族どうすればいいのか?本人の望むことを精一杯サポートしてあげましょう。それが遠回りに見えて回復の近道です。

メンタルが病んだ状態

話を始める前に前提となる症状について、考えたい。今回なすが対象としているのは、学生でいうところの不登校の状態、社会人では、会社に出社できない状態、いわゆる引きこもりの状態です。もちろん、その様な状態になる前のメンタルがキツイ状態があって、引きこもりの状態に達すると思われるのですが、引きこもり状態にならなければ、パートナーや家族は気づかないことも多いんじゃないかと思います。

家族やパートナーにとって引きこもりの状態がスタート地点

朝になっても全然起きてこない、食事を用意しても食べない、外に出たがらない等々、普段と違う様子、おやおやこれはただ事ではないぞ。こうなって初めて周りの人間は、本人病んでいることに気づきます。そこから、何とか病んでいる人を社会生活に復帰させられないか奮闘が始まります。何とか外に連れ出そう、好きなものを用意して、外に出かけよう、おいしいものを食べに行こう、好きなものを買いに行こう、それが出来たらちょっと頑張ってみようか、みたいなことをひたすらやり続けてしまいます。本人よりも先に、これから先に本人が直面しそうな問題を想像して、そのために何かをやろうとする。また、自分がやらなければ、パートナーはダメになってしまう、と考えて色々なことをやってしまいます。引きこもり状態が始まったら、周りの家族やパートナーにとっては、それが始まりで、頑張る熱量があります。そして、その頑張りは空振りになります。

メンタルが病んでいる本人は終着点

究極、自分の思い通りの行動をとり続けることが出来る人がいれば、その人は病むことはありません。メンタルが病んでしまう原因を検索すると、人間関係の変化、過度なストレス、死別、運動不足などが出てきます。もちろん、それらが原因であることは、間違いありません。もっと単純化して考えれば、自分の意図しないことを無理やりにやらされている状態が長く続いた結果、燃え尽きた状態ということが出来ます。なので、メンタルが病んで心身ともに症状が出ている状態は、病んでる本人にとっては、頑張り続けた終着点です。ここから元に戻るためには、小さくてもいいので、自分ができること、やりたいこと、やりたくないこと、病んでいる本人が望むことを小さくてもいいので積み上げていくしかありません。本人にとっては、終着点、家族・パートナーにとっては、スタート地点というミスマッチがすれ違いの大きな原因となってしまいます。

メンタルが病んでいる人への対応について

本人のやりたくない、やりたい、これならできるを否定しない。先回りして何かをやらない。本人が死なないようにサポートする。これ以上の対応は無いと思います。病んでいる本人が、外に出たくないと言っているなら、それを肯定してあげる。無理やり外に連れ出さない。お風呂入りたくないと言っていたら、入らなくてもいいよと、それを肯定してあげる。臭くなってきたら風呂の介助をしてあげる。食事は、しないと死んでしまうので、本人が食べられそうなものを準備する。そのように、死なないようにサポートしながら、本人が元気になるのを気長に待つしか方法はありません。半年から数年の長い期間が必要かもしれませんが、本人のやりたい、やりたくないを邪魔しなければ、いつかは回復して、サポートなしでも自分で外に出ていきます。それまで先のことは、考えずに気長に付き合ってあげるのが回り道のように思えて、近道と思います。以上、長くて暗いトンネルやなぁという気持ちがとってもわかりますが、ぼちぼち暮らしていきましょう。

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